ＤＮＡ鑑定 | 帝国法務調査室－福岡

【その５】ＤＮＡ鑑定について

　ＤＮＡ鑑定とは、細胞内にあるＤＮＡ（デオキシリボ核酸）の塩基配列の特徴から個人を識別する方法で、Ｘ線フィルム上にバーコード状に現れるDNAの特徴を用いて比較する鑑定のことで、国外ではDNA fingerprintingなどと称します。
国内では１９８９年以降、犯罪捜査に導入されました。
ＤＮＡ型情報の分析で、現在は約１億８０００万人に１人の精度で個人の特定が可能となっています。

　ＤＮＡ鑑定の依頼の多くは、鑑定の対象となる当人同士の同意の問題など、大きなハードルがございます。
そもそもの問題として、介在するのは、父親と子供が本当の親子なのかと云う慎重な問題で、実の子として養育した我が子との関係を疑う辛い状況にあろうかと思います。

お思いの事が多数ございますが、鑑定他、各種方法を以って事実関係を明らかに出来るよう、お力になれればと願っております。

■親子鑑定について

私共がお引き受けしているDNA鑑定の一種である、ＤＮＡの親子鑑定は、ＤＮＡが両親から受け継がれるため、ＤＮＡ型を比較し、実の親子であるのか否やか、その真偽を確認します。
親子鑑定の場合、実子と父母の各人よりＤＮＡのサンプルを採取し、鑑定を行います。
採取は、口腔内から粘膜などを採取しますが、痛みは一切無く、短時間で終了します。
採取場所は、弊社の事務所やあなたのご自宅で問題無く、病院などで収集する必要はありません。
鑑定結果を裁判の資料として使用する事も可能であり、各人の同意を得て実行しますが、当然ながらその結果の確実性から、裁判資料としては有力なものとなり得ます。

親子以外にも、兄弟、祖父母との血縁関係を確認する事も可能です。

■臍（へそ）の緒によるＤＮＡ親子鑑定

父である夫が、母である妻に内緒で、実子とのＤＮＡ鑑定を実行する場合は、なかなか関係者の同意を得ずらい状況、子が出産した際の臍（へそ）の緒から採取したＤＮＡと、父親のとＤＮＡを親子鑑定する事も可能です。
又、へその緒からのＤＮＡの採取は、年月の経過もあり、難しい面もありますが、培養し、ミトコンドリアからＤＮＡ型を採取し実行するなど、最新の方法で取り組む事となります。
ミトコンドリアDNAとは、細胞の核ではなく、細胞内のミトコンドリア内にあるDNAのことです。
ミトコンドリアとは、真核生物の細胞小器官（さいぼうしょうきかん）で、二重の生体膜からなり、独自のDNAを持っており、細胞小器官とは、細胞の内部で特に分化した形態や機能を持つ構造の総称です。1つの細胞内のミトコンドリアの数は、1から多いものでは数千個にもなると言います。
その「へその緒」のミトコンドリアを培養して抽出したＤＮＡ型を比較鑑定する事により、親子関係について確認します。