夫の浮気調査 同じ女に溺れた男の末路—繰り返される裏切り【探偵 福岡】

「夜遅く帰ってくることが増えて、休日でも出かける口実が増えました。以前の浮気相手と連絡を取り合っているようです。」相手は、中島美香(仮名・２９歳)で、夫の職場の派遣社員として入社したのが夫と知り合ったキッカケだった。
前回の浮気が発覚後、夫からは彼女が退職したと聞かされていたが、嘘であった。

今以って同じ職場へ勤務していた。前回の浮気の状況と違い、駅近くのアパートで独り暮らし初め、夫はそこへ訪問しているようだった。そのあたりは、奈々さんによって、夫のスマホから情報をすべて得られていた。

彼女の声には怒りよりも疲労が滲んでいた。何度も裏切られ、心の中で耐え続けてきたが、今度こそ決断しなければならないと感じているのが伝わってくる。

「確実な証拠が欲しいんです。これで終わりにしたい。」

夫の浮気調査、以前の不倫相手と密会か

その後、吉塚駅の改札を出た処でお互いに声を掛け、腕を組み、一緒に中島のアパートに向かうのを見届けた。しばらくの間、二人は隠れて密会を続けていた。

訪問するものの、室内灯が消える事も無く、定時の２３時３０分に将夫は博多区吉塚の彼女の家を出て、電車で飯塚市の自宅へと向かう事が繰り返された。これでは不倫関係・性的関係、法的に見た不貞行為を立証するのに足りないため、監視は繰り返された。

しかし、決定的な瞬間はやってきた。その日も将夫は美香のアパートを訪ねた。私たちはその現場を押さえ、カーテン越しに二人が寄り添いながらアパートの中で過ごす姿を確認し、消灯を見た。もはや疑いの余地はなかった。不貞がはっきりとしたのだ。

妻・奈々さんの決断

その証拠を手に、私たちは奈々さんに報告を行った。彼女は浮気調査報告書を黙って受け取り、深く息を吐いた。

「やっぱり…」

予感が現実になった瞬間だった。しかし、彼女はそれでも動揺を見せず、冷静なままでいた。私たちが想像していたよりも、彼女の中ではすでに決断が固まっていたのだろう。
そして、報告を受けた数日後、奈々さんは再び私たちの事務所に現れた。彼女の表情には何か覚悟のようなものが見えた。

「最後にお願いがあります。」

その言葉が響く。彼女は続けた。

「次に夫が彼女のところに行ったとき、私を連れて行ってください。」

この言葉には、ある種の決着をつけたいという強い意志が感じられた。だが、私たちはそのリクエストに即座に応えることを躊躇した。長年の経験から、直接的な対峙がどれだけ依頼者を傷つけるかを知っているからだ。

「やめた方がいい。」
私の言葉に、奈々さんは一瞬だけ表情を曇らせたが、私は続けた。

「心の傷がさらに深くなるだけです。感情的になってしまうと、冷静に物事を進めるのは難しい。もし本当に対峙したいのなら、弁護士の同席を考えるべきです。」
その瞬間、彼女の目に微かな迷いが見えたが、結局奈々さんは静かにうなずいた。彼女が何を望んでいるのか、その本質を理解していたが、私は依頼者を傷つけるような行動は避けるべきだと感じたのだ。

夜の帰宅と対話・対決

彼の顔色が一気に変わる。彼は驚き、何が起こっているのか理解できない様子だった。だが、奈々さんは続けた。

「中島に電話しなさい。」
彼女の言葉に将夫は抵抗する素振りを見せたが、最終的には震える手で電話をかけた。

浮気相手への電話

数秒後、電話の向こうから浮気相手である中島美香の声が聞こえた。その瞬間、奈々さんは電話を奪い取り、冷静に話し始めた。

「あんたに夫をくれてやる。でも、よく聞きなさい。こいつは借金まみれで、家ではモラハラばかり。それに浮気癖が治らない。こんな男を本当に欲しいのか？」

電話越しに聞こえる中島の声は、驚きと戸惑いに満ちていた。

「そんなつもりじゃ……」

彼女の声は震えていたが、奈々さんは容赦なく続けた。次々と夫の欠点を並べ立て、相手にその責任を押し付ける形で言い放った。

夫の喪失

電話が終わると、将夫は呆然と立ち尽くした。彼はすべてを失った。妻にも愛人にも見放され、今まで築き上げてきたものが一瞬で崩れ去ったのだ。彼の顔には、もはや何も残されていなかった。

奈々さんはその姿を見ても、冷静なままだった。もう彼女にとって、将夫は過去のものだったのだ。

新しい未来へ

その後、奈々さんは静かに家を出て行った。彼女はもう振り返ることはなく、次のステージへと進んでいく。私たちは、ただ彼女の決意を尊重するしかなかった。

最後に奈々さんは静かに言った。「明日から頑張って生きます。」

その言葉には、すべてを乗り越えた強さと新たな希望が込められていた。