マッチングアプリで出会い騙された過去事例

探偵事務所「帝国法務調査室」の大塚です。

最近は、一つの出会いの形として確率されつつあるマッチングアプリ。

その背景にはコロナウィルスなどの外出自粛が背景にあるでしょう。

テーマにある騙されたと云うのは『やり取りして、相手から貰った写真と違う相手が来た』
だからガッカリなんて、そんな好き嫌いのそんなのんきな話しじゃありません。

問題として出て来るのは「お金」「独身詐称・擬装」「既婚」「妊娠」、そこから派生する身元や行方と云ったものが主として上げられます。

本日のテーマは「マッチングアプリで出会い騙された過去事例」についてです。

１．マッチングアプリで出会い騙され事例１「彼はそんな人じゃありません」

交際する中で、そもそもお金を貸して欲しいと云う話に発展するのだろうか？と思う方も多いでしょう。

しかし、詐欺目的でお金をだまし取ろうとする者は、人の同情を引き、必ず返すからと言いつつ進めて行きます。

３０代前半のＫ子さん、マッチングアプリで知り合った男性と知り合い、交際をスタートさせたのですが、金銭問題を抱えてご相談へ来られました。

「騙されたのかも知れません」との事で話を聞くと、既に合計３００万円程は渡していると言います。

しかも借用書も無く、徐々に渡して結果このような高額になったとの事。

相手の男性は、マッチングアプリで知り合った４０代の会社経営の男性。

３度程会って、交際をスタートさせ、良さそうな人だなと感じ始めた中、徐々に関係も深まり、独り暮らしのＫ子さんの自宅へ泊る事も。

そんな矢先でした。

「一番初めは財布を忘れたから」との事だったと言います。

飲食店でお金を払う際、忘れたから「ちょっと貸しといて」と言われ「２万円」を手渡した。

しかし、そのお金は翌日には返して来たといいます。

「きちんとした真面目な人」と印象もさらに良くなる中で、少額の金銭の貸し借りが繰り返されたと言います。
半年ほど経過した中、結婚を匂わせるような言葉が出て来る中、関係の深まりを感じ幸せを感じ始めたK子さん。

そんな折、彼から連絡があり、「母親が病気をして入院してしまった」のだが、手術費用の５０万円が用意出来ない。

会社の売上が入る来月には直ぐに返せるから貸して欲しいと相談があったそう。

一瞬、迷いもあったといいます。

でも貸してしまったのは『彼に嫌われたくなかったから』との事でした。

手術は終えたと例の電話と共に、「よくなったら母とも会って欲しい」と言われ、関わりが持てた事に喜びさえあったと言います。

そんな折、「交通事故を起こしてしまった」と連絡があり、次いで７０万円が必要だと言って来た彼。

『いずれ財布も一緒になるんだから』と言われ、つい出してしまったと言います。

このあたり、手術、事故、借金を打ち明け結婚前に返済希望、投資話しと云ったあたりが良くある手口ですが、本件も合致します。

男はしばらくすると、少しは返して来るものの、総額１５万程度でしょうか、戻って来たと云います。

結局、貸渡した総額は計算すると利子を除いて２７０万円程にまで上っていました。

そんな中、徐々に来ました。

電話すれば出ない。
ラインすれば、「仕事が忙しいからまたかける」の返信。
あれだけ頻繁に家に泊っていたのに、最近は全く会いにすら来ない。

徐々に不安に感じ始めたＫさんは、運転免許証は見せて貰ったものの、正確な住所、番地までは記憶しておらず、今更、本人に住所を聞き難いと感じ、探偵事務所へ相談、経緯はこのような流れでした。

いざ調査を開始すると、自宅の住所は程無く判明。

確認すると、帰宅した様子が無い。

氏名や住所、生年月日は、免許証通りの様子でしたが、その住所には実態が無かったのです。

因って更に調査を深めて行くと判明したのは別の女性の存在でした。

４０歳代前半の女性、３０代後半の女性、３０代後半の女性と、Ｋ子さんと同じ年の頃の女性と密会している事が判明。

更に衝撃だったのは、全員、それぞれが本人と交際していると話し、お金を貸していました。

事態を重く見た私たちは皆さんに事情をお話しし、弁護士をご紹介の上、共同訴訟へと進みました。

一部の被害女性は「彼はそんな人ではありません。」と言い張り信じ切っていた方もいる程。

騙された等と思う余地もありませんでした。

男の洗脳とも思しき恋愛感情を弄び女性を毒牙にかける酷い手口を目の当たりにしたものです。

２．マッチングアプリで騙されないための注意点は恋愛感情と暗に結婚を匂わす男への警戒

上記の過去事例を見て、男が引いた周到な準備と手口に気付かれたでしょうか？

男は当初、少額の金銭の貸し借りを繰り返して信用を植え込んでいます。

そしてお金を借りる行為が、不安にさせると共に、女性側が不安ゆえに男の事を思い出し、自ら連絡を取る様に仕向けた。

その不安な状況や、損をしたく無いと云う感情から男を思い出し、繰り返し男を思い出す事で恋愛していると錯覚させています。

お金を借りる事で、女側から関係を切らせない、恋愛関係を継続させる、と云った効果を得ています。

そしてお金を少しでも返す行為によって、男は『返す気がある』だから『詐欺ではない』と云う逮捕逃れのテクニックを入れています。

『お金を返す気が初めから一切無かった。』と云うのであれば詐欺的行為となる可能性は高まりますが、『お金を返したいけれど返すお金が無い。その証拠に一度返している。』として、返済の意志を示し、警察による逮捕から逃れようと云う計略的行為とも見て取る事が出来ます。

３．マッチングアプリで出会い騙され事例２「彼は既婚の子持ちだった」

多いです。

マッチングアプリ内で独身と偽っている既婚の男、妻子持ちの輩。

既婚だと告知して会うのならば構わないでしょう。

既婚同士がやりとりするマッチングアプリだってあるんですから。

しかし、独身と偽って登録して、独身女性に狙いを付けて、身体の関係を持とうとするド腐れ外道って実際います。

２０代後半のＲ子さん。

結婚したいと思い、出会いの場としてマッチングアプリを利用。

出会ったのは、公務員で３０歳前半を名乗るＢ氏。

初めは順調だったと言います。

しつこい感じが無くあっさりしてるし、話はおもしろい温和な性格。

交際に至ってからは、一人暮らしをするR子さん宅に良く泊まっていました。

彼は実家暮らしで、住所を聞けばどこどことハッキリ応え「そう、あの辺あの辺」って答えていました。

交代制で夜勤もいる公務員と言えば、あーあの職種ねって分かる肉体系勤務。

泊らない日は勤務だからと連絡が取れないって事に違和感は無かったとの事でした。

週に２日程度停まっていた彼でしたが、やはり男女がそれだけ密にしていれば良いのか悪いのか出来てしまいます。

『妊娠』

子供が出来てしまった。

Ｒ子さんは、Ｂ氏へ喜んでくれるかも、そして結婚してくれるかなと、妊娠の事実を伝えると答えは「無理無理無理無理」と連呼。

しかもその日以降、電話にすら出なくなり、行方も知れずとなったのでした。

どうして良いのか分からず、結局相談したのはＲ子さんのお父さん。

とにかくＢ氏を目の前に連れて来て話をしようと云う事で、親子で当探偵事務所へ来所されたのでした。

氏名、生年月日、乗っていた車の車種、そう云った程度の情報でしたが、住所を判明。

まず名前は本名でしたが、生年月日は４歳偽っていました。

３２歳と自称していたが、実際には３６歳。

そして社宅に、妻と２人の子供と４人で暮らす既婚で妻子のいる男でした。

４．マッチングアプリに登録する既婚の男が良く使う独身詐称・擬装

【実家暮らし】
とにかく独身だと偽るに至っては、「実家暮らし」と云うケースが多いものです。

独り暮らししていると、独身の友達の家を借りてたってケースもありましたが、なかなかそこまでやる男は少なく、無難に実家暮らしだから家には来れないってスタンスが多いでしょう。

【車内の子供の物】
そして車に子供の物が乗っている事も多い。

実に妹の子供の物とか、姉の子供の物など、とにかく甥っ子、姪っ子がいて、その子たちを可愛がっていて載せる事も多いと。

だからチャイルドシートも載せてますって擬装。

気付きなさいって話なんですが、独身の女性って「甥っ子、姪っ子を可愛がる優しい人」って方向に行ってしまう事が多く、素直と云うか、免疫が無いと云うか、そのまますっと受け止めて信じてしまわないようにして欲しいと思います。

【帰宅後のラインの返信激減】
そう言えばって事になるんですが、夜に家に帰ると、急にラインの返信の数が減ると云うケース。

嫁が横にいれば出来ようはずがありません。

ある時、調べると嫁と子供がいる家に帰宅した男がいました。

依頼人が男に電話すると、外に出て来て車へ乗る。

電話終わると、家に入る男。

その男は、家に入る時は「パパ、パパ」と３人の子供から呼ばれていました。

その事を依頼人が突き付けても、「いや、その日は妹が来てたから」「パパって?、たまにそう呼ばせてんだよ」とシラを切って言い張った、そんな輩もいました。

【風呂に入っても頭を洗わない男】
言わずと知れた、風呂に入ったのではないかと妻に悟られない為に、風呂に入っても頭を洗わない、リンスもしない、ラブホテルでは無香料のボディーソープを選ぶ、そんな男は間違い無く既婚です。

とにかく女性の体目的で近づいて来る独身詐称の男、世も末かと云う程いますので要注意で、目前の男を見極めて頂きたいと思います。

５．マッチングアプリで騙されないために・探偵が見る出会いに内在する経歴詐称と危険性回避の注意点

真剣に出会いを求めている方々に対して、あまりにもヒドイです。

まだ、まだ、このような詐欺は収まらないです。

ただ、プロフィールの段階でわかる場合もあります。
学歴や職業が空白だらけの人はヤバい男性だったりすることが多いと聞きますが、嘘で固めれば幾らでも書けます。

無職でも医者って書けば、マッチングアプリの会社がそれを裏付ける行動を取る訳もありません。

逆に、高身長・高学歴・高収入で、写真はイケメンで丁寧な自己紹介など、完璧すぎるのってあやしいくらいの警戒を以って欲しいものです。

最初から、『ため口で馴れ馴れしく、やたらと「会おう！」と言ってくる』ときは、ビジネス勧誘・詐欺だったりすることもあります。

実際、例を挙げれば、キリがないほど、”ヤバい人物”はいます。

もちろん嘘のないプロフィールなのかもしれませんが、実は既婚者だったり、ヤリモクや業者である可能性もあるので、注意しましょう。

兎に角、マッチングアプリの出会いに要注意。
「相手の行方が知れなくなった」「どうも既婚者じゃないか」「お金を返してくれない」等、ご不安なことや事例のような切実な問題がございましたら、放置されずにいつでもご相談ください。

ご依頼なさらずとも、アドバイスなどさせて頂き、少しでもお役に立てればと心から願っております。